岩永 哲


6月17日から
「線状降水帯発生情報」
始まりました。

広島をはじめ、
全国で相次ぐ集中豪雨の多くに
「線状降水帯」が関係する中で、
気象庁が
線状降水帯の発生を伝えて
災害の危険度が急激に
高まっていることを
知らせるために
新たに始めた気象情報です。



「線状降水帯発生情報」
と書きましたが、
正確に言うと気象庁は
「顕著な大雨に関する気象情報」
という別のタイトルで発表します。
気象レーダーなどの解析で
線状降水帯の発生を確認した場合に
この情報の中で
線状降水帯の発生を伝え、
災害の危険度が
急激に高まっていることを
知らせます。


一方で、RCCなどJNN系列では、
伝わりやすさを考慮して
「線状降水帯発生情報」という名称で
気象速報を出していきます。

・「顕著な大雨に関する情報」
 というタイトルだが、
 本文には「線状降水帯」
 という文言があり
 ほぼイコールの関係
・「顕著な大雨」ではよくわからない
・言い換えによって
 明確に注意すべき事象が伝わる

などの理由からです。


最近は、
特に注目度の高い線状降水帯…。
気象庁もそれに乗っかる形で
新たな気象情報を始めます。
すでに多くの気象情報がある中で
気象情報を増やすことには
批判の声も少なくありませんが、
あえてスタートさせる情報です。

ただ「線状降水帯発生情報」では
注意してほしい点があります。
線状降水帯の予測が
技術的に難しい現状では、
この発生情報は
あくまで線状降水帯の
「予測」ではなく
実際に「確認」した場合に
発表されるものだということです。

発表には4つある基準を
すべて満たす必要がありますが、
3つは「雨量」に関する基準、
1つは土砂災害や洪水の「危険度」
に関する基準です。

住民がとるべき避難行動を
5段階のレベルで示す
「大雨警戒レベル」とは
直接紐づいてはいませんが、
「危険度」の基準があることで、
結果的に、大雨警戒レベルで
「レベル4相当」を超過しなければ
発生情報は出ない
形になっています。

つまり、
「線状降水帯発生情報」が
発表される時点で、
すでに市町からの避難情報
(=レベル4)が出ていたり、
レベル4に相当する
様々な情報が出ていたりする
可能性が高い
と考えられます。

おそらく実際には
かなりの大雨となっている状況です。




最近、広島で起きた
広島土砂災害(2014年)や
西日本豪雨(2018年)の
2つの大きな豪雨災害でも
線状降水帯が確認されています。

その2つのケースで想定される
「線状降水帯発生情報」の
発表タイミングを見ると、
いずれのケースでも
すでに被災地で土砂災害が
頻発しているタイミングと
重なっています。


この発生情報が出たのを受けてから
初めて何か行動を起こしたとしても
もう手遅れとなっている可能性がある
ということがわかります。

どちらかというとこの情報は、
命に関わるような危険な状況に
すでになってしまっていることを
念押しするような情報で
特別警報(=レベル5)に近いような
役割を担うのかもしれません。

この発生情報が出る前までに
適切な身の安全を守るため
早めの避難行動を
取っていることが大事です。



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