岩永 哲


きょうは広島中区の縮景園に
1年で最も報道陣が集まる日…。
午後3時、広島地方気象台は
「広島のサクラ開花」
発表しました。

縮景園(広島市中区)にある
ソメイヨシノを「標本木」として観測、
5~6輪の花が咲くのが
開花発表の条件ですが、
6輪の開花を確認しました。
全国トップを切っての開花発表です。


 画像上:3/10正午すぎ
 画像中:3/11朝9時半
 画像下:3/11午後2時

 
気象台は桜の開花が近づくと
1日2回(午前10時と午後3時)
標本木の観測を行っています。

きのう朝に1輪、午後に3輪、
きょう午前10時の段階では
4輪開花、1輪開きかけとなり
リーチがかかっていました。

広島市中区の最高気温は
きのうは20℃以上、
きょうも16℃まで上がって
開きかけのつぼみが
一気に咲いたようです。



それにしても
3月11日の開花発表は
広島にとっても全国的にみても
記録的に早い記録
です。

・気象庁が全国で観測している
 ソメイヨシノで今シーズン最も早い
・1953年の統計開始以降、
 全国で過去2番目に早い
・広島で最も早かった記録を
 大幅に更新

さすがに今シーズンは
民間気象会社の開花予想も
総崩れ状態ですが、
きのう予想を発表する時点で
すでに3輪咲いていたのに
まだ来週と予想を出していた会社は
もっと現場を
取材してほしい気はします。


ところでことしはなぜ
こんなにも記録的に早い開花と
なったのでしょうか

この冬は前半に強い寒気が
度々南下してガツンと
寒くなった日が多く
花芽の休眠打破が順調に進み、
さらに1月後半以降は
平年よりも気温が
かなり高い状態が続いた影響で
つぼみの生長が加速した…という
この冬の天候が
大きく関係していそうです。

ただここまでブッチギリに早いと
天候だけでは
腑に落ちない面もあります。
どうしても気になるのが
今シーズンから
標本木が変わった影響が
果たしてなかったのか

ということです。



去年まで広島の標本木は
同じ縮景園の中にある
男子トイレ横のソメイヨシノでした。
ただ老木化が進んでいたため
広島地方気象台は
同じ園内で新たな標本木を探し
今シーズンから切り替えました。

気象台によると9年前から
園内で比較調査を実施。
その結果、旧標本木と
花の咲くタイミングなどが
最も近かったのが
今の標本木だったそうです。
年によっては1日~2日程度
早く開花することは
あったそうですが
平年日の変更はしていません。


上の画像は
新旧2つの標本木の
きょうの様子です。

自分が見た限り、旧標本木では
あと2,3日たっても
花が咲きそうなつぼみは
ありませんでした。
少し先がピンクがかった
つぼみもありましたが
咲くまでにまだ1週間程度は
かかりそうな気はします。

きょう観測に訪れた気象台の職員は
「早くなったのは
 標本木を変更したから」
と思われることを
少々気にしていた様子でしたが、
これだけの違いがあると
誰もがそう感じてしまうと思います。

気象台としては
9年間の比較調査の結果で
今の標本木に決めて
平年日の変更はしないと
判断したので、
今シーズン大きな違いが
あったからといって
すぐになにかすることはない
とのことでした。

旧標本木については
参考までに時々は様子を見るものの
ことしからは開花記録を残すことも
しないそうです。

ただあまりにも差があるようだと
個人的には果たして
これまでの観測記録と
比較してもよいものか
まだ判断できません。
データの連続性という意味でも
意味があるのか見極めるために
今後も旧標本木も含めて
広島のサクラの標本木を
見ていきたいと思います。







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