いままで職業柄、最新の介護用品を手にすることがあった。とくに大型のロボット類は一般の方はなかなか試すこともままならないと思うので、色々なところで使い心地などをお知らせしたいと思っている。


今回はサイバーダイン社が開発しているHALを紹介しようと思う。身体にHALを付けることによって身体機能を改善したり補助したりできるサイボーグ型ロボットである。

  1. まずはHALを装着したら「歩きたい」と考えること。
  2. その考えた指令が筋肉を動かす。
  3. そしてその筋肉に伝えられた信号をHALが読み取る。
  4. HALがその信号によって思い通りに動く(HALの力で動く)。
  5. さらに脳がその動きを学習する。

ようするにこうだ。ボクは左足が動かない。原理的には動くはずなのだが、脳からの指令がうまく足に伝わらず足が動かないらしい。「左足を前に出すんだ」そう思っても出せない。健常者はそんなことを考えていると言う自覚さえ持たずに、けれども脳は実際そういう指令を出して身体は動いているのだ。


それがだ、「HAL」を装着すると「足よ、動け」そう思うと足が動く。足の筋肉に取り付けているセンサーを通じて動かないはずの足をHALがアシストしてくれて動くことができるのだ。これはまるで魔法のようだ。「足よ!うごけ!」で本当に動かないはずの足が動くのだから。


はじめは、壊れたロボットのようにHALと息が合わずに苦戦もしたが練習しているうちに本当に自分が歩けるようになった錯覚さえしてしまう。地道な繰り返しの訓練の後には、脳がその一回忘れた「足を動かす」ということを学習して動くようになる。


ボクの場合はまず2週間泊り込みで毎日訓練をした。集中的なおかつ覚悟も必要だ。それからは1ヶ月に2回のペース。そのころは保険適用でなかったのでそれなりの金額が必要だった。いまは条件付で保険適用になった。


入院騒ぎで中断してしまっているが続けていれば何らかの成果はあるように思う。ボクは歩けることはまだまだ先の話だが、HALの訓練の筑波からの帰り道あまり話せないはずのボクもなぜか饒舌になる。脳が刺激されていることは間違いない。意外な副産物である。


人の身体は不思議である。脳がこんなに損傷してしまっても復活の道があるのでなないかと思っている。それにはまず、使うことだ。ボクにとってはこの原稿を書くことはかなりの脳の訓練になっていると思う。


HALは「未来がこうなんだろうな」って思っていたものが目の前に現れたそういうロボットだ。装着にはちょっと体力もいるのだが、また身体が良くなったらぜひ再開したい。HALはかっこいい。男心をくすぐるフォルムも魅力的だ。


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