お盆休み。東京の空気がちょっときれいになっていつもより街が静かな気がする。都心もやたらにせみの声がする。のんびりとした時間が流れるそんな時だ。
平日水曜の朝なのにお盆休みにくっつけて休暇をとっているのであろうか?いつもの満員電車もがらがらだったという。人々は故郷に帰る。
我が家の場合、結婚してからお正月とお盆を中心とした夏休みは一家で広島に帰ってきた。
夏休みは、2~3週間家族は広島に滞在していたと思う。ボクは、東京に仕事に帰ってはRCCのテレビやラジオのために週末いつものように広島に来る。家族が広島に移動しているような感じだ。最初は、空港も西飛行場時代だったから飛行機で帰省が多かった。マイレージもしっかり溜めて。
下の子どもが産まれると東京から広島まで約800キロを車で帰る事が多くなった。
京都によったり姫路に寄ったり明石で明石焼きを食べたり神戸のルミナリエに寄ったりもした。ちょっと遠回りして色々なところに行ってみた。60キロの大渋滞なんていうのに巻き込まれたこともある。それも数を重ねるごとに回避できるようになってそんな小技が嬉しかったりしたものだ。
広島に帰ってからも車だと行動範囲が広がった。湯来にホタルを見に行ったり、瀬戸田に海水浴、尾道にラーメン、山口の秋吉台や福岡のふぐ、香川県にうどんも食べに行った。我が家の帰省は西日本をじいさん、ばあさんを連れて旅するよい機会となった。家では夏休みの宿題をやり家庭菜園のきゅうりをもいだ。夕方からはじいさんのナイター中継のカープの応援につきあって一緒に風呂に入る。
子どもたちも従兄弟と遊んだり、近所に友達もできたりした。
広島も市内で東京とそう変わらない風景ではあったが、そこにはやはり東京とは違う空気が流れていた。東京育ちの妻だって地方都市のそこが気に入っていた(に違いない)。
ボクは、ボクで正月もお盆休みも友人たちとのクラス会やらゴルフやら飲み会やら忙しかった。この時期は帰省してくる友達たちに合わせて集まりが多くなる。こう思い返しても故郷はいつもあたたかく家族を迎えてくれていた。
帰省ってやっぱりあったかいのだ。当たり前の風景だった。それがなかなか叶わない今、実感する。
当たり前の風景がとても大切だったってこと。