知人が結婚する。
36歳のボクの知り合いだ。短大を卒業して保育園の先生になった。恋愛をしてこなかったわけではないけど、まあ恋人がいた時期はこの15年ぐらいみていてそう長くない。性格も姿も優しい印象の女性だ。知り合う場所も機会もないと言っていた。ボクの知り合いの食事会などにも参加して「恋人募集中です」と公言していた。そこで「再婚の方でもいいです、子供が好きなので子供がいても」みんな相当驚いていた。そんな彼女だ。
両親と同居していて一人っ子。今の住んでいる家が年とってきた親にはきつい坂道や家に外階段があるので将来が不安。引っ越しを検討していた。本当に優しいのだ。
なかなか予算と場所の折り合いがつかなくてもう2年ぐらい家を見にいっては「今の家よりいい家がない」そう言ってずるずると引き伸ばしていた。新居はその彼女が新居のローンを組むと話していた。結婚ものぞめないから家を買うと。「一人は寂しいけどそろそろ考えないと」と。葛藤している彼女の姿の垣間見えていた。
ところが、1年前ぐらいになるだろうか?マッチングアプリに登録してすぐにリアルに会う人ができた。条件を入れてふるいにかけられるのでまあ、結婚の条件の最低限はクリアされている。
彼女の場合は、首都圏出身であること。保育園の先生が続けられること、健康であること、収入があることなどなど「まあそうだよね」みたいなもの。
月に1回のデートをしても「昼ごはん食べて帰ってきた。話すことないもん」「電話もしない、会った時次に会う日を決める。」そんな調子だったからうまくいかないのかな?と思って聞いていると「結婚するんだったら半年以内に意思表示してくださいって言ってきた」と大胆な話もする。
「え?その人と結婚するの?」「だって結婚のためのマッチングなんだから」そうだよなあ、お見合いだってそんなもんなわけだ。お互い好きには見えないけどそんなもんなのか?
彼も意思表示の件「分かった」と言ってくれた。という。が、そのまま何の話もないまま半年以上がが過ぎた。「結婚するする詐欺じゃないか?」と相談を受けたりもした。
それが付き合って1年が過ぎた先月突然、いつかのデートに婚約指輪を持ってきて「結婚してください」と言われたんだそうだ。次の週にはあちらの両親に会い、来週は彼女の両親に会うそうだ。
今週には住むところを探して年明けに入籍。3月あたりに結婚式ができたらいいな。だそうです。
10月の初めには、詐欺じゃないかなんて話していたのに。まあ、めでたい話なわけで、おじさんは今時の話には驚くばかり。
「これから家族になるわけだから彼の良さをもっと知って仲良くなりたいです」とのこと。今日のニュースで、タイムリーにも今の結婚するカップルの5組に1組はマッチングアプリで知り合った方と話していた。もうマッチングアプリが珍しい話でも何でもなくなったのだな。趣味や外せない条件が最初からあっているので結婚しやすいんだそうだ。なるほど。