取材や通院やリハビリなどで外出する以外は大抵一日中ベッドで過ごすことになる。
妻が仕事でいない日など、気が利いたヘルパーさんが「ずっとベッドも辛いだろうから」と少しの間でも車椅子に移動させてくれない限りずっとベッドだ。
本を読んでいるか、寝ているか、ラジオを聞くか、テレビを見ているか。
そう、テレビかラジオはほとんど付けっ放しである。朝のワイドショーからワイドショーをつなぎ昼のニュース、そしてまたワイドショー。
夕方ドラマの再放送があって夕方のニュース。
その先は家族主導のチャンネル権に移るのだが、その時間帯からは、ほとんどその時間にやっている地上波のものはみることはなくなった。
そう、録画したもの、インターネットテレビ、映画。
常に我が家のハードディスクやBlu-rayの録画時間は満タンである。それほど一週間の番組表で見たい番組は録画してある。それを遅れてみる。
地震速報のテロップも「あ!九州で地震だって」なんて言おうものなら「今日じゃないよ」と言われる。
いつ頃からどのくらいの世代の人たちがそんな見方になったんだろうか。周りの人間に聞いてみてもそのやっている時間帯にはみなくなったなあと話している人も多い。
少なくともボクの子供達は20代30代はそれが普通であり、ドラマもバラエティーもほとんど録画で見ている。
どうしてもみたいドラマの時間に急いで帰ってくる、なんていうのは昔の話なんだなあと思う。60歳にもうすぐなる妻だって、今期のドラマは5本始まる4月に録画予約している。大体10話ずっと録っておくものと、1話みたら消してしまうものに分けているようだ。ボクの部屋の録画時間は妻のこれに占拠されている。
「10話録っておいてDVDに落としたり見直したりするの?」と聞いたらほとんどの場合はしないとのこと。「誰かみるかなあ?面白かったからって思って録っておくけど、結局消す」とのこと。
「毎回改編の時期に予約して、期待と違って面白くなかったら途中でやめちゃう。それにみるのは寝る前に2-3本続けてみる。違うとこで配信してるのも多くなったし」とのこと。
自分の好きな時間に自分の好きな量みるのがよいらしい。
しかも、Hulu(フールー)などの有料配信は今シーズンのドラマもバラエティーも見逃してもすぐみられる。録画の必要さえない。
1話から10話まで連続でしかもほぼコマーシャルもなしでみられる。気がついたら朝になってた、なんて話をよく聞く。民放のTVer(ティーバー)やRCCPLAY!も1週間程度無料で見放題だ。
地上波もそんな見方に移行しているんだなあと周りの話を聞いていて思う。
テレビ本体自体も24時間や1週間くらいならば過去の番組をみられるようになっているとか、そんな人々のニーズに合うようなものもある。それはすぐ近い未来には普通の機能になっているんだろうなあと思う。
テレビの見方がずいぶん変わってきた。我が家の夜のリビングの番組は、朝やっているものか今やっているものなのか、何曜日にやっているものか、まったくわからない毎日である。