大雨が降った際に
土砂災害や洪水などの
災害危険度を示すために
気象庁が発表している
「災害危険度分布」。
避難行動の目安とされる
5段階の大雨警戒レベルにも
紐づけられていて
この分布図で赤や紫色が現れるかを
気にされる方も多いと思います。
その危険度分布について
きょう気象庁は、
愛称を「キキクル」に
決定したと発表しました。
気象庁HP:「危険度分布」の愛称を「キキクル」に決定しました
この愛称「キキクル」は
一般に公募で1200を超える
応募の中から選考して
決めたそうです。
「危機が来る」が元となっていて
・危険が迫っていることが
わかりやすい
・文字数が少なく視認性が優れる
などと評価されたといいます。
「土砂災害」「浸水」「洪水」の
それぞれの危険度について
・土砂キキクル
・浸水キキクル
・洪水キキクル
と表記するそうで、
気象庁の長谷川長官は会見で
「『アメダス』や
『ひまわり』のように
覚えてもらい使ってほしい」
などと話していました。
今後、気象庁は
災害への警戒を呼び掛ける
気象情報や記者会見などで
この愛称を
使っていく方針のようです。
梅雨時期が迫ってくると
このフレーズを聞くことが
多くなるかもしれません。
ただ、これについては
愛称を募集を始めた際にも
天気コーナーで取り上げましたが、
個人的には強い違和感を
持っています。
まず思うのは「危険度分布」が
わかりにくい言葉なのかという点、
それにそもそも危険度分布は
愛称をつける類の
情報なのでしょうか。
きょうの天気コーナーで
青山アナウンサーは、
「仮に愛称があっていいとしても
このキキクルは
すごく違和感がある。
日本語には言霊信仰があって
言葉に出したことが
実現するという感じ方がある。
だから受験生には
スベルは言わないし
今から飛行機乗る人に
飛行機がオチルとは言わない。
それで危機が来るでキキクルって
聞いた瞬間にいやな気持ちになる」
というアナウンサーならではの
感じ方を示していました。
3年前の西日本豪雨で
大規模な土砂災害が頻発する直前、
自分は番組の中で
気象庁HPの危険度分布を使って
極めて危険な状況になっていることを
呼びかけましたが、
そういったシビアな状況になって
「土砂キキクルでは…」
などととても使う気にはなれません。
個人的には「キキクル」という言葉を
使うことはないと思います。