POST:岩永 哲


きょうの広島県内は北部も含めて15℃前後の所も多く昼間は春の訪れを実感する1日でした(朝は放射冷却で冷え込みましたが…)。この時期になると連日のように伝えられるのが桜の話題。特に開花前はいつ咲くのかの予想が注目されます。各民間気象会社も開花予想を発表していますが、その予想日の多くは「気象台が開花発表の基準としている標本木が咲く日」です。この標本木は広島市中区の縮景園にあります(トイレの横にあるソメイヨシノです)。





こちらがきょうの標本木のつぼみの様子です。半分緑色になったくらいで、まだもうちょっと咲くまでにかかるかなという印象です。

ところで広島で桜の開花発表があると、決まって一部の人からは「えっ、まだ発表になってなかったの?」「もうすでに咲いてるのになんで今ごろ?」といった声を聞きます。

結論を言うと、その感覚は正しくて広島の標本木は咲くのがけっこう遅いです。




園内には予備の標本木である「標本木(副)」がありますが、こちらのつぼみは主役よりも膨らんでいます。毎年、主役の標本木は大きく注目されて多くの人が様子を見に来ますが、このサブの標本木(副)に対する注目度はかなり低いのでちょっとかわいそうです。





さらに同じ園内の美術館前にあるソメイヨシノは、明らかにつぼみの生長度合いが進んでいて、すでにつぼみの先がピンク色になっているものもあります。




だったら縮景園内の早く咲くサクラを標本木にして発表すればという声も聞こえてきそうですが…。気象台の開花発表は、長い期間、同じ木の花の咲く時期の早い遅いを比べることで、その年の気候がどうかといったことを知るための目安です。かつて江波山にあった気象台が現在の場所の移転する際、当時、江波山にあった標本木とだいたい咲く時期が同じ桜を縮景園で選んだのが今のトイレ横の標本木です。

ですので広島市内など沿岸部では、現在伝えられている開花予想日の数日前にチラホラ咲き始める桜の木はけっこうあると思います。




自分のまわりの身近なサクラがいつ開花しそうかはつぼみを見ることで大まかな傾向は分かります。こちらはウェザーニューズさんがまとめた、つぼみの状態と開花までの日数の目安です。こうしたものを見ながら自分なりの標本木を決めて開花までの日々を監察すると楽しいかもしれません。




一方、開花が危ぶまれているのが番組で定期的に紹介している「いわ桜」。他のつぼみが順調に膨らみ続けているの違ってまったく開花に向けて生長が進んでいる様子がみられません…。果たして咲く日は来るのでしょうか!?今後も観察を続けます。