10月12日 台風19号で記録的豪雨が観測された。9河川10カ所で堤防が決壊した(13日13時時点)。ぼくは入院中だったため病院で過ごした。妻から前日に「あしたは台風だから来られないから」そう言い渡されていた。勤務している看護士さんも医師も帰れないのを覚悟の勤務なんだろうなあと申し訳なく思う。どんなときも休みにできない職種というのもあってこうして働いてくれている。

静岡県伊豆地方付近に上陸した台風は、我が家のある神奈川の上空も通過した。朝から雨が続いていて夕方からは外に出られないほどの雨だった。ついに夜の8時ぐらいにはがたがたと頑強な建物も窓に風と雨が叩きつけるような音で恐ろしいぐらいだった。
夕方からは我が家のある地域も病院のある地域も警戒レベルが4となった。4というのは全員避難。警戒レベル3が高齢者や避難に時間が要する人は避難だから4になるとかなりである。ただ、市町村の指針では「全員避難」の意味は、必要ない人まで避難しろという意味ではないとのこと。ますます分かりづらいが避難勧告や避難指示が発令された地域でも、浸水や土砂崩れなどの恐れがある地域の人が避難してくださいという意味らしい。この前の西日本の豪雨災害から考えられたラインだというが、よくわかっていない人や高齢者などは逆にあんな豪雨の中避難しなければいけないと焦ってしまったときいた。

我が家は高台にあり病院も頑丈で病室も2階だ。避難しないでそこにとどまることが安全と判断される。もしもの時の町内会のアンケートに「自力で避難は不可能」に○を付けたが「避難所には行かず自宅で待機」を欄外に記入した。
昨夜のSNS上のやりとりをみていても車椅子に一人暮らしの方が途方にくれて「どうしよう・・・」とツイートしていたり「避難に備えて大便中、これがまた時間がかかるんだよなあ」という方が本当にたくさんいて「そうだよなあ」と深くうなづいた。
避難所で困ることと言ったらまずにトイレ問題だ。バリアフリーでないのは仕方ない。もちろんオムツを替える場所なんて、大人用はないだろう。仮設トイレで時間がかなりかかってしまうボクのトイレは考えただけでも避難前にできれば済ましておきたいと思う。そんな人がたくさんいるんだと今回あらためて思った。当たり前だ。最近の避難所は障害者用や子供用などがあるところも多いと聞くがまだまだ認知度は少ない。認知症やボクみたいな人やなんらかの理由で一般避難所には馴染めないかたのために福祉避難所という名前のあるところを検討するのもひとつの手ではある。

防災のサイレンも鳴りつづけているがなにをいっているかは聞き取れない。携帯からも緊急時のベルが鳴り続ける。病室の窓も割れるのではないかというほど雨が叩きつけられる。それだけでも異常事態だ。SNSでまだ声をあげられるボクたちはいい。なにも言えずに部屋でひとりで不安に思っている高齢者や障害者もいるはずだ。台風など事前にわかっている災害は災害対策本部なんていうのを事前から用意して備えたり避難したりしたほうがいいと思うんだけど。



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